食品流通科では、「食の安全・安心」のキーワードのもと、農産物の生産、食品加工、流通・販売までの一貫した幅広い学習を実施し、 生産者と消費者をつなぐ「心」と「技術」の育成を図り、地域社会に貢献できる「人」を育てています。
JA農業教育支援事業を活用した、安納芋の新ブランドプロジェクトでは、芋好きな高校生と農家が一緒になって栽培研究を行っています。
郡上は昼と夜の温暖差が激しく、寒さに弱い安納芋の栽培は出来ないのではないか?と言われ、今まで地元の農家では栽培されていませんでした。
そこで、郡上高校を試験圃場として、“この地域でも安納芋が作れることを実証したい “と様々な意見を出し合い、栽培研究に取り組んでいます。
安定的な生産ができるよう、産地である種子島の気候と郡上の気温・地温の比較や土壌水分の評価などにMIHARASが使われています。
地元の農家さん協力のもと、力いっぱいの高校生が「やりましょう!」と立ち上がり、地域全体を盛り上げていきたい、という熱い想いが込められています。
MIHARAS 畑用・気象用センサーを設置
安納芋は、5月に植えて、10月に収穫します。 夏は土から上の葉っぱの部分が成長する時期で特に問題ありませんが、秋から土の中の芋が膨らんでくる時期に霜が降りてしまうと良くないため、9月~10月の夜間の気温が下がる時期に特に注意してモニタリングしています。
栽培から販売まで。収穫後は、自家製の焼き芋焼き機で「焼き芋」にして販売予定
産地である種子島の気候と比較しながら、収穫後の安納芋の収量、収穫数、糖度などを調査していきます。今年の郡上は極端に雨が多かった為、その影響や、今後の貯蔵方法、キュアリング処理方法の研究などに取り組む予定です。
今年収穫した安納芋は、2ヶ月間貯蔵してデンプン質を糖化させた後、生徒たちで製作した「焼き芋焼き機」を使って、地域の収穫祭などのイベントで販売する予定です。
3年生卒業後も後輩たちが受け継ぎ、栽培研究。
高校生発信で地域ブランド化&地域の活性化へ
今、研究に取り組んでいる3年生が卒業した後も、後輩たちが受け継ぎ、地元の農家・JAの方々と協力しながら、4~5年の計画で研究を進めていく予定です。「時間はかかると思うが、少しずつ積み重ねて、いいものにしていきたい。若い高校生を筆頭に、地域がぐっと盛り上がる特産品になってほしい」と語る小林先生。地域活性化への熱い想いを感じました。
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